止まったときの影響から考える
受注システムが止まると注文を失い、在庫システムが止まると誤出荷が増えます。会計だけが復旧して販売データが古いままなら、残高は一致しません。業務ごとに許容できる停止時間と、失ってよいデータの範囲を決めます。
例として『2時間以内に復旧し、最後の15分以内の状態まで戻す』を目標に置きます。これは教材の仮定で、すべての企業に同じ値が適切なわけではありません。受注量・契約・費用を踏まえて決めます。
一つの対策に頼らない
多要素認証や必要最小限の権限、更新管理、異常なログインの監視を組み合わせます。日常の利用者に管理者権限を与え続けないこと、退職・異動時に権限を見直すことも大切です。
IPAのガイドライン4.0は基本対策にバックアップを加えています。攻撃や誤削除で本番と一緒に消されない保管方法を選び、復元してデータが読めるか、連携先と照合できるかを試します。クラウドの標準バックアップだけで自社が必要とする復旧条件を満たすとは限りません。
障害中と復旧後の手順を決める
連絡先、判断する責任者、手作業の仮記録、サービス再開の条件を決めます。復旧後には仮記録を一度だけ取り込み、欠落・重複・途中の支払を照合します。委託先との契約で保管範囲・復旧支援・連絡方法を確認してください。