会計は、目的に応じて財務会計と管理会計に分けて考えます。財務会計は、株主、投資家、金融機関、取引先など企業外部の利用者に、財政状態・経営成績・キャッシュフローを伝えるための会計です。
利用者が比較・判断できるよう、会社法や金融商品取引法、会計基準に従って報告書を作成します。会社法は株式会社等の計算・開示の制度を、金融商品取引法は対象となる発行者の投資家向け開示等を定めます。旧教材の証券取引法という名称は現在の金融商品取引法へ改められています。商法自体が廃止されたという意味ではありません。
本教材は日本基準を中心に説明します。企業会計原則は基礎的な考え方ですが、収益認識など個別の企業会計基準が優先する分野があります。ASBJ基準、IFRS、中小企業の会計に関する基本要領・指針は、適用対象や取扱いが異なるため、学習例の前提を確認しましょう。
法定監査の対象となる会社等では、公認会計士・監査法人が独立した立場で財務諸表を監査します。全企業に同じ法定監査義務があるわけではなく、適用法令・会社の規模等で対象が変わります。作成と内部統制の責任は経営者にあります。
外部への開示には非財務情報もあります。サステナビリティや人的資本の情報は、財務数値と関連づけて読むことが大切です。SSBJ基準の義務化は一定のプライム市場上場会社が対象で、平均時価総額3兆円以上は2027年3月期、1兆円以上は2028年3月期からの段階適用です。中小企業を含む全企業への一律の義務ではありません。