企業は、商品やサービスを顧客に提供し、その対価を得て事業を続けます。販売管理は、誰に何をいくつ、いくらで、いつ提供するかを決め、実行した結果と回収状況を把握する仕事です。営利企業だけでなく、対価を伴う活動をする組織でも同様の管理が必要になります。
企業の業種や数を調べる際は、総務省・経済産業省の経済センサス等を利用します。企業は一つでも、本社・工場・店舗という事業所を複数持つことがあります。「企業等」「会社企業」「事業所」は同じ数え方ではありません。数値を引用する場合は、調査年、産業分類、集計範囲と単位をそろえて比較します。旧来の事業所・企業統計調査の件数を現在の企業数として使うことはできません。
販売管理の範囲は業種で変わります。製造業では生産・原価管理、卸売業では仕入・物流、小売業では店舗・EC・決済との関係が深くなります。同じ企業が製造と小売を兼ねる場合もあり、業種名だけでシステムの境界は決まりません。
この教材では、主に商品を仕入れて販売する卸売業の流れを基本モデルにします。その上で製造業、小売業、直送、委託販売、サービス提供では何が異なるかを確認します。実務では契約、現物、会計、資金の流れを別々に捉えると、例外を整理しやすくなります。