正規の簿記の原則は、取引について正確な会計帳簿を作成し、網羅性・検証性・秩序性を備えることを求めます。複式簿記を使い、証憑、仕訳、元帳、財務諸表の対応を追えるようにします。貸借が一致するだけで正確な記録が保証されるわけではありません。
資本取引・損益取引区分の原則では、出資や減資等の資本に関する取引と、売上や費用等の損益を生む取引を明瞭に区別します。特に資本剰余金と利益剰余金を混同しません。
例えば株主が払い込んだ100万円を売上100万円と記録すると、出資を利益と誤表示してしまいます。出資は資本金や資本準備金等へ、売上は商品やサービスの提供に応じた収益へ、取引の性質に沿って記録します。
一方、所定の手続によって剰余金を資本金や準備金へ振り替えることはあり、その振替自体を不正な利益操作とは呼びません。純資産内の振替と、その期の損益の認識を区別し、決議・分配可能額・表示等の法令上の要件を確認します。