資産の貸借対照表価額は、種類と適用基準に応じて決めます。取得原価は重要な出発点ですが、すべての資産がいつまでも取得額のまま表示されるわけではありません。
建物や設備などの償却資産では、取得原価を使用する期間へ規則的に配分し、累計の減価償却額等を控除します。これは市場価格の下落を毎年測ることではありません。回収可能性が低下した場合には、別途、減損の検討が必要です。
通常の販売目的の棚卸資産では取得原価を基礎とし、期末の正味売却価額が下がった場合には収益性の低下を帳簿価額へ反映します。正味売却価額は販売見込額から見積追加製造原価や販売直接経費を控除した額で、単なる店頭価格ではありません。
有価証券は、売買目的、満期保有目的の債券、子会社・関連会社株式、その他有価証券などに区分し、時価、償却原価、取得原価等の定めを適用します。流動・固定や保有予定期間だけで評価方法を決めません。
金融資産の予想信用損失モデルは2026年10月に最終公表されていますが、原則適用は2030年4月1日以後開始年度、早期適用は2027年4月1日以後開始年度からです。2026年時点の全企業がすでに新モデルを適用しているという意味ではありません。