LESSON 11 / 45

第2節 売り上げとは

売上計上のタイミング

読了目安 約3分第2章
音声で学ぶ本文を見ながら、音声でも確認できます。

売上をいつ認識するかは、受注や請求書発行の日だけでは決まりません。日本基準の収益認識会計基準では、顧客との契約を識別し、履行義務を識別し、取引価格を算定し、履行義務へ価格を配分し、履行義務を充足した時または充足するにつれて収益を認識する、という五つの段階で考えます。

商品の販売では、通常、その商品の支配が顧客へ移った時点を判断します。契約条件、顧客の検収、物理的な引渡し、代金を受け取る権利等の事実を総合して確認します。出荷基準か検収基準かを会社が自由に選び、継続さえすればよいという考え方ではありません。

ただし、国内の商品・製品販売で、出荷から顧客への支配移転までが通常の期間である場合は、出荷時から支配移転までの一時点で収益を認識できる代替的な取扱いがあります。出荷時点の計上がすべて禁止されたわけではなく、適用条件と採用した会計方針を確認します。

売上、請求、入金も区別します。商品提供前に代金を受け取る前受では、通常、直ちに売上とはせず契約負債等を検討します。履行を終えていても請求権が他の条件に左右される場合は契約資産、対価を受け取る権利が時の経過だけに依存する場合は債権として扱うなど、契約の状態に応じた分類が必要です。

返品・値引などで金額が変動する取引、ポイント、複数の商品とサービスのセット、本人と代理人、委託販売も個別の論点です。委託先へ商品を置いただけで必ず売上になるとは限りません。サブスクリプション等のサービスでは、提供期間に応じて履行義務を充足する場合もあります。

この説明は日本基準を中心とします。中小企業向けの会計指針・会計要領、税務上の取扱い、IFRS等を一律に同じものとして扱いません。システムは出荷・検収・サービス提供・請求・入金を別記録で保持し、適用する基準と契約に合わせて会計へ連携します。

このレッスンの用語

用語集へ
ハンディ・ターミナル

携帯してデータの読取、入力、記録、送受信を行う端末。バーコード等を入出荷や棚卸で利用できる。ネットワーク、認証、誤読・重複、紛失、通信停止時の蓄積・再送等も管理する。

ピッキング

出荷指示に従って保管場所から必要な商品を集める作業。注文別に集める摘取り方式、複数注文をまとめて集めて仕分ける種まき方式等がある。数量・品目・ロット、完了実績と例外を確認する。

日次バッチ処理

一日分など一定期間のデータをまとめて処理する方式。集計や照合に利用できる。API・イベント連携等との使い分けは必要な更新時期と負荷による。未処理・エラー・再実行の管理と重複防止を設ける。

計上

会計の記録や数値へ組み入れること。売上計上は、適用する基準と契約に基づいて収益を認識する。受注、出荷、検収、請求、入金の日が必ず同じになるとは限らない。

ここまでの内容を確認できましたか?

完了にすると、学習の記録に保存されます。

改訂版 基準日 2026.10.31

参考資料と適用範囲を確認する

制度の対象・適用時点は本文を参照してください。取引や企業によって取扱いが異なります。

2026年10月31日を基準に改訂した学習用教材です。改訂本文に対応するナレーション音声を再生できます。教材について