外部報告では、適用する会計基準や法令に従って在庫と損益を計算します。原価計算基準は、財務諸表の作成だけでなく、原価管理や予算統制などにも役立つ継続的な計算体系を示しています。
内部の管理会計では、製品・顧客・事業部の採算、価格の検討、設備投資、自製か購入かといった判断に必要な情報を選びます。変動費と固定費に分けた集計や、将来の差額キャッシュフローなど、目的に応じて原価の見方を変えます。
両者は互いに排他的なものではありません。同じ取引データを基に、外部報告用の製造原価と、内部管理用の限界利益をそれぞれ計算し、その違いを照合できます。
直接原価計算も制度原価計算から全面的に排除されるわけではありません。原価計算基準30は総合原価計算での利用を認める一方、会計年度末には固定製造費を期末仕掛品・製品と当年度の売上品に配賦することを求めています。
システムでは、共通の実績記録と、目的別の計算・表示を組み合わせます。外部報告と管理用の数値の差が、在庫への固定費配賦なのか、対象部門や期間の違いなのかを説明できることが重要です。