ABCが役立つのは、間接費の重要性が高く、製品や顧客が使う活動の種類・回数が大きく異なる場合などです。少量製品でも段取りや検査が多ければ、それに応じた費用を割り当てることで、数量だけの配賦との差を把握できます。
効果は間接費率だけでは決まりません。単純な製品構成で従来の配賦が実態に合っているなら、細かなABC調査を追加する費用が便益を上回ることもあります。管理の意思決定に必要な精度を考えて設計します。
顧客ごとの受注処理や配送、サポート等を分析すれば、売上総利益だけでは見えない対応コスト(cost-to-serve)を確認できます。直接費の記録を保ち、間接費の割当てとの二重計上を避けます。
発展手法の時間主導型ABC(TDABC)では、実用的な資源供給能力の単価と、活動に要する時間等を用います。遊休能力と実際利用を区別しやすくする一方、時間の見積り、データ品質、モデル更新の手間も管理します。