ケースAでは全部原価計算の営業利益20万円と、変動原価計算の管理用営業利益17万円が一致しません。販売や現金が違うのではなく、固定加工費の一部を在庫に繰り越す時点が違うためです。
期首在庫がなく、固定加工費300円/個を期末100個へ含めるので、繰延額は3万円です。管理用利益17万円+期末在庫に含まれる固定加工費3万円=全部原価利益20万円と調整できます。
期首在庫がある場合は、期末在庫に含まれる固定加工費を加え、期首から当期へ費用化される固定加工費を引くなどして照合します。配賦率の変化や差異処理、評価損があれば、その影響も分けて説明します。
共通データから目的別の表示を作り、差額を透明に説明することが大切です。適正な原価配分を「粉飾」と呼んだり、販売目的を無視した過剰生産で利益を作ろうとしたりすることは避けます。在庫数量、回転、廃棄、現金負担も併せて確認します。