ここではケースAの翌年度への在庫繰越ではなく、独立した仮想ケースBを比較します。Bの期首在庫はゼロ、生産・販売とも2,200個、期末在庫はゼロとします。これにより在庫原価の持越しの影響を除き、費用構造の違いを比較できます。
ケースBの単価は1,800円、1個当たり材料費560円、変動加工費690円、変動販売費10円、年間固定加工費55万円、一般管理費22万2,500円です。
売上高は1,800×2,200=396万円、変動費は(560+690+10)×2,200=277万2,000円、限界利益118万8,000円、固定費77万2,500円、営業利益41万5,500円です。変動費率は70%、限界利益率は30%です。
損益分岐点売上高は77万2,500円÷0.3=257万5,000円で、ケースAと同じです。ただし同じ分岐点でも費用構造は異なります。売上高の大小だけでなく、限界利益率と固定費を比べましょう。
実際にAの次年度を予測する場合は、Aの期末100個を翌期期首へ繰り越します。生産2,200個・販売2,200個なら、廃棄等がない限り期末も100個です。期首と当期の単価が異なれば、採用する原価フローに従って売上原価と在庫を別途計算します。