LESSON 29 / 53

第1節 代表的な業務プロセス

取引開始から売掛金回収まで

読了目安 約3分第4章
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掛売りの一般的な流れは、与信確認、受注、在庫引当、出荷・納品、必要な検収、請求、入金確認・消込です。業務の完了と会計上の認識を対応づけますが、すべてが一つの同じ日になるとは限りません。

新規顧客では取引条件と信用状況を確認し、掛売りの与信限度額を決めます。受注時は納期・数量・価格を確認し、売掛金等の残高と受注残を合わせて限度額を確認します。商品を引き当て、受注番号で注文や承諾の記録を関連づけます。

倉庫は出荷指示に基づいて商品を準備し、運送・納品を手配します。取引先は数量や品質を確認します。受領・検収の証拠は紙に限らず電子データも使います。出荷、引渡し、検収のどの事実が支配移転を示すかは、契約と適用基準に基づいて判断します。

ここでは、税抜売価1万円・原価6000円の商品が顧客へ移転し、標準税率10%の税抜経理で計上する例を考えます。売上の仕訳は、借方:売掛金1万1000円/貸方:売上1万円、仮受消費税等1000円です。売上原価は、借方:売上原価6000円/貸方:商品6000円です。

請求書は都度または締め日ごとに作成し、受注・納品の明細と照合できるようにします。適格請求書の必要事項、税率ごとの区分、税額の端数処理等を確認します。請求書を出した日だけで売上計上日を決めず、電子取引の原データも保存します。

普通預金へ1万1000円の着金を確認したら、借方:普通預金1万1000円/貸方:売掛金1万1000円です。どの請求分への支払かを明細で照合し、差額、前受、手数料、重複入金等を調べて消し込みます。

このレッスンの用語

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学習例の勘定科目

学習例では基本的な科目を使います。実務では取引内容、税区分、部門、製品等を区別する詳細科目や補助情報を用い、財務諸表の科目へ集計します。どの科目でも借方・貸方合計を一致させ、元取引へ追跡できるようにします。

仮受消費税等

税抜経理で、課税売上に対応する消費税及び地方消費税等を区分して記録する科目です。未回収の掛売りでも発生し得るため、「すでに現金で預かった金額」とは限りません。期末には適用する計算方式・控除要件等に従って税額を整理します。

売上の認識時点

ASBJ第29号適用企業では、契約上の履行義務の充足、すなわち顧客への商品・サービスの支配の移転を基に判断します。出荷・引渡し・検収はその証拠であり、収益を自由に前後させる選択肢ではありません。出荷時等の代替的な取扱いは適用指針の条件を満たす場合に限ります。

掛売り

掛けで商品を販売すること。取引先にとっては掛買いとなる。

複合仕訳

借方と貸方が1対NまたはN対1の関係になる仕訳のこと。N対Mの仕訳となることもある

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改訂版 基準日 2026.10.31

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制度の対象・適用時点は本文を参照してください。取引や企業によって取扱いが異なります。

2026年10月31日を基準に改訂した学習用教材です。改訂本文に対応するナレーション音声を再生できます。教材について